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zoom RSS ショパン:ノクターン 第3番 ロ長調 作品9-3

<<   作成日時 : 2012/10/07 01:33   >>

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♪今日の試聴BGM♪

ショパン作曲:ノクターン 第3番 ロ長調 作品9-3 by Tomoro




Chopin : Nocturne No.3 in B major Op.9-3/Tomoro
● 作曲年:1830〜1831年
● 出版年:1832年
● 献呈者:マリー・プレイエル夫人


 【ジャンル解説】
ノクターン(Nocturne)と言うのは英語ですが、同じ綴りのフランス語「ノクチュルヌ=夜の」を語源とし(※もっと遡るとラテン語の「Nox=夜」に行き着くのだそうです)、音楽的な意味合いとしては、イタリア語の「セレナータ」や、あるいはドイツ語の「セレナーデ、ナハト・ムジーク」と同じ流れを汲むもので、元々は、親しい人や称賛すべき人のために、夕方や夜に野外で演奏される音楽の事です。
日本語では「夜想曲」と訳されています。
現在では、恋人のために歌う音楽と言うイメージが強いかもしれません。
これを最初にピアノ曲にして「ノクターン」と名付けたのは、アイルランドの作曲家兼ピアニストのジョン・フィールド(John Field 1782−1837)でした。
ショパンは、このフィールドの作品から直接影響を受け、自らもノクターンを作曲するようになりました。
現在では、「ノクターン」と言えばショパンの代名詞的な音楽ジャンルとも言えるでしょう。


 【作品解説】
この曲は、ショパンがウィーン時代(21〜22歳)に立て続けに書いた5曲のノクターンのうちの一つで、《3つのノクターン 作品9》としてまとめられた中の第3曲目です。

前の2つがノクターンの雛型を示したとすれば、この《第3番》は少し趣きを変えて軽快な感じになっています。
冒頭に示された発想標語が「スケルツァンド」となっており、この意味は「諧謔的に、戯れるように、おどけて」等ですから、ちょっとノクターンのイメージにはそぐわないような感じがしないでもないですが、この「スケルツァンド」と言う発想標語は、実はフィールドの《ノクターン 第1番 変ホ長調》の中にも途中で出てくるんですね。

なので、もしかするとショパンはそこからヒントを得てこの曲のイメージを膨らませたのかもしれません。
ただし、中間部では一転して短調の「アジタート」(=激しく)になるところなどは、すでにショパンの独創性が導入されており、この中間部と主部との対比は、《第1番 変ロ短調》のそれと比べてもより明確になっています。

また、終結部における高揚感やきらめきも《第2番 変ホ長調》のそれを凌ぐほどで、全体的にスケールの大きな作品に仕上げられています。

こういった要素を一つの曲としてまとめ上げ、違和感なく演奏するにはそれ相応の音楽的感性を要求されますから、ショパンのノクターンの中でも最も解釈の難しい作品の一つと言えるのかもしれません。


ちなみに、《3つのノクターン 作品9》を献呈されたマリー・プレイエル夫人は、パリのピアノ製造者カミーユ・プレイエルの妻で、彼女は旧姓をモークと言い、有名なピアニストでもありました。
彼女はモシュレスやカルクブレンナーに師事し、その美貌で数々の浮名を流した事でも知られています。そのお相手の中にはリストもいて、ベルリオーズとは婚約までいきました。
1832年のショパンのパリ・デビュー公演は、ショパンの事を気に入って弟子にしたいとまで言ったカルクブレンナーの尽力によって事が運ばれたのですが、カルクブレンナーはプレイエルとは長年の友人で共同経営者でもあった事から、プレイエルがスポンサーとなってプレイエル・ホールで行われたのでした。
ショパンは以来、そのタッチの繊細さから生涯プレイエル製のピアノを愛しました。
プレイエル自身もピアノの名手でしたが、おそらくはノクターンが御婦人向けの小品だったからでしょうか、この時は妻のマリーの方に作品が献呈されました。
夫のプレイエルには、後にショパンから《24のプレリュード 作品28》が献呈される事になります。

ちなみに私は、謎とされているショパンの生年月日に関しては、「1809年3月1日」説を採っております(※その根拠はこちらで)。
なので、本稿ではそれに則ってショパンの年齢を数えています。


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