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zoom RSS ショパン:演奏会用大ロンド「クラコヴィアク」 ヘ長調 作品14(2台ピアノ版)

<<   作成日時 : 2011/06/24 07:12   >>

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♪今日の試聴BGM♪

ショパン作曲:演奏会用大ロンド「クラコヴィアク」 ヘ長調 作品14(2台ピアノ版) by Tomoro






Chopin : Krakowiak. Grande Rondo de Concert in F Op.14 (for two pianos) /Tomoro

● 作曲年:1828年
● 出版年:1834年(オーケストラ伴奏版)/2010年(2台ピアノ版)
● 献呈者:サピエフ公爵家出身にしてアダム・チャルトリスキ公爵の令夫人(アンナ・チャルトリスカ公爵夫人)


 【ジャンル解説】
ロンドは、「輪舞曲」、「回旋曲」などと訳される通り、A、B、A、C、A…というように、一つの旋律(ロンド主題)の間に様々なエピソードを挟みながら繰り返される音楽形式の曲で、ベートーヴェンの《エリーゼのために》などが、ロンド形式の代表的な作品です。
また、クラコヴィアクは、ポーランドのクラクフ地方を起源とする2拍子の舞踏曲です。


 【作品解説】
この曲の題名は、正式には《オーケストラ伴奏付きピアノのための演奏会用大ロンド、クラコヴィアク》で、一般的には《演奏会用(大)ロンド「クラコヴィアク」》、あるいはショパンが手紙の中でそう呼んでいた事から《ロンド・ア・ラ・クラコヴィアク》などとも呼ばれています。

本稿では今回、この曲をナショナル・エディションによる2台ピアノ版でお送りいたします。
尚、従来のピアノ・パートを担当するファースト・ピアノをステレオ右寄りに、オーケストラ・パートを担当するセカンド・ピアノをステレオ左寄りに配置してあります。


〜前回(同曲のピアノ独奏版)からの続き〜

彼らは皆、プライド高き本場の一流演奏家達ばかりでしたから、そうなるのも無理はなかったのでしょう。
これに関してはショパンも、手紙の中で自分にも非があった事を認めています。

それで結局、《演奏会用大ロンド「クラコヴィアク」》は取りやめになり、その代わりに即興演奏(※ショパンはこれを指して「自由な幻想曲」と言う言い方もしています)をやる事になります。

その結果、迎えた本番(1829年8月11日)でのプログラムは、以下の通りになりました。

   <第1部>

  1. ベートーヴェン作曲:バレエ音楽《プロメテウス》より序曲
  2. ショパン作曲:《「お手をどうぞ」による変奏曲》 演奏/ショパン
  3. ロッシーニ作曲:オペラ《ビアンカとファリエロ》よりアリア 歌/C・ヴェルタイム嬢
  4. ボイエルデュー作曲《白夜の婦人》、及び、ポーランド民謡《チミエル》のテーマによる即興演奏 演奏/ショパン
  5. ヴァッカイ作曲:オペラ《ピエトロ・イル・グランデ》よりロンドと変奏曲、及びコーラス 歌/C・ヴェルタイム嬢

     <第2部>

  6. コミック・バレエ《仮面舞踏会》 全2幕

この演奏会は、シーズン・オフだった事もあって満席と言う訳にはいかず、しかもほとんどの
観客が第2部のバレエだけを目当てに遅く来るという有様でしたが、本稿の《「お手をどうぞ」による変奏曲》(ピアノ独奏版)の項でも触れたように、当時のウィーンにちょっとしたセンセーションを巻き起こし、当地の新聞もほぼ手放しでショパンを絶賛しました。
何しろ、リハーサルではショパンを見下していたオーケストラの団員達ですら、本番の演奏後には喝采を送るほどだったのです。
ただし、ショパンの演奏会には必ずと言っていいほど付いて回る、「ピアノの音が小さい」と言う欠点を指摘する声も、少ないながら中にはありました。

それらの評判を受けて、さらにもう1度演奏会を開かざるを得なくなります。
そしてそれは1週間後に行なわれる事になりました。

気まずかったオーケストラとの関係も好転し、自信もつけたショパンは、今度こそ《演奏会用大ロンド「クラコヴィアク」》をやろうと決意します。
使用するピアノについても、もっと大きい音の出るピアノを貸してあげようと申し出る人もいました。
共演者も入れ替わり、プログラムに若干の変更がありました。
2回目(1829年8月18日)のプログラムは、以下の通りです。

   <第1部>

  1. リンドパイントナー作曲:オペラ《山の王》より序曲
  2. ショパン作曲:《演奏会用大ロンド「クラコヴィアク」》 演奏/ショパン
  3. マイゼダー作曲:《ポロネーズ》 ヴァイオリン演奏/ヨゼフ・カイーユ
  4. ショパン作曲:《「お手をどうぞ」による変奏曲》 演奏/ショパン

     <第2部>

  5. バレエ

観客の入りは1回目の時よりも多く、熱狂的な反応も前回以上でした。
ショパンはその翌日、ワルシャワの家族に宛てた手紙に次のように書いています。
「第1回目がまずまずの出来だったとしたら、きのうのはそれ以上でした。オーケストラは私のロンドに夢中になりました。指揮者から調律師まで、みんながすばらしいと思ってくれたのです。」
(※『1829年8月19日付の家族宛の手紙』より→全文はこちら


最初のリハーサルではトラブルを引き起こした《演奏会用大ロンド「クラコヴィアク」》も、すっかりその作品の真価を認めてもらえたのです。 
さらに新聞各紙でも称賛の声で埋め尽くされました。
しかし中には、ショパンのロンドに対して、他の人ほど感動しなかったと書く評論家もいました。
『ウィーン芸術、文学、演劇、流行新聞』(1829年9月29日付)では、「ショパンの演奏は変化に乏しく、半音階の進行は褒めるに値しない」(※ウィリアム・アトウッド著/横溝亮一訳『ピアニスト・ショパン〈下巻〉』より)と書かれましたが、そのような意見は極めて少数でした。


ちなみに私は、謎とされているショパンの生年月日に関しては、
「1809年3月1日」説を採っております(※その根拠はこちらで)。
なので、本稿ではそれに則ってショパンの年齢を数えています。


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