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zoom RSS ショパン:ポロネーズ 第11番 ト短調 KK IIa-1/BI 1

<<   作成日時 : 2011/02/20 07:34   >>

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♪今日の試聴BGM♪

ショパン作曲:ポロネーズ 第11番 ト短調 by Tomoro




Chopin : Polonaise No.11 in G minor /Tomoro

● 作曲年:1817年
● 出版年:1817年
● 献呈者:ヴィクトリア・スカルベク伯爵令嬢


 【ジャンル解説】
ポロネーズはフランス語で「ポーランド風」の意味があり、その名の通りポーランドの民族舞踏の一種です。
マズルカ同様、農民や市民によって踊り継がれていたものが、やがて士族や貴族階級にまで広がって洗練されていったと言われています。
行進曲的な色合いもあり、様々な式典等で踊られる事が多いようです。


 【作品解説】
《ポロネーズ 第11番》は、作曲者の生前に出版された作品の中では、一番最初に出版された記念すべき作品で、しかもそれは、なんとショパンがまだ8歳の時でした。
ただし、ワルシャワの狭い地域に限られ、部数も僅かだったために、長い間その原物が発見されず、したがってそれまでずっと遺作扱いされてきました。
尚、こう言った作品を系統だって分類する手立てとして、ポーランドのショパン研究家クリスティナ・コビランスカ(Krystyna Kobylańska)による『作品番号のない作品目録』の分類番号「KK」があり、そこではこの作品は「KK IIa-1」とされています。
更に、 モーリス・J.E.ブラウン(Maurice J.E. Brown)がショパンの全作品に与えた作曲順の通し番号「BI」では、この作品は「BI 1」とされています。

この作品は1817年に出版され、その翌年1818年1月に発行された『ワルシャワ評論』と言う雑誌で紹介されてもいます。
そこでは、“8歳のフレデリック・ショパン作曲”と紹介され、“我々の国にも天才は生まれる”と評されています。
その記事の項目は“1817年度出版のポーランド作曲家作品表”となっていて、しかもその時点で“8歳”な訳ですから、したがってこの記事は、ショパンが1809年生まれである事を示す数々の資料のうちの一つでもあります(※この記事の全文はこちらに)。
ちなみに、この曲が作曲された当時ショパンは7歳だったとする説が多く見られるのは、その雑誌が1818年に発行された事からくる誤伝です。
しかもこの記事を書いたのはショパンの名親(代父、ゴッドファーザー)であるフレデリック・スカルベクだとされていますから、それが事実なら、記事の内容に疑う余地はないと考えていいのではないしょうか。
その記事の中では、この曲の他にも、楽譜は未確認ながらもすでに様々な曲を作曲している事が報告されています。なので、これがショパンの処女作だったのかどうかまでは分かりません。
しかしながら、楽譜が確認されているものの中で一番古いのは、この曲と《ポロネーズ 第12番 変ロ長調》になりますから、現在では、そのどちらかがショパンの処女作であろうと考えられています(※ちなみに私は《第12番》の方だと考えています)。
いずれにせよ、ショパンの処女作がポロネーズだった事だけは確かなようで、それ以降もワルシャワ時代には多くのポロネーズが書かれていますし、しかもそれらのほとんどがプライベート目的で誰かしらに個人献呈されている事から考えても、当時のショパンもしくはショパン家が、ポーランドの上流社会と関わって生活していく中で、常にポロネーズが求められていたのであろう事が分かります。


《第11番》は、当時8歳という年齢や、作品番号が付けられていない事などから察しても、もちろんショパン本人の意思で出版された訳ではないでしょう。実際、この当時のショパンはまだ自分で楽譜を書く事も出来ませんでしたから。

献呈者のヴィクトリア・スカルベク伯爵令嬢は、ショパンの生地ジェラゾヴァ・ヴォラの領主の娘です。
領主であるルドヴィカ・スカルベク伯爵夫人は、かつてショパンの父ニコラを家庭教師として雇っていました。
彼女はニコラに、彼の妻となるユスティナを引き合わせた恩人でもあり、その2人の間に長女ルドヴィカが生まれた時には、彼女の名親(代母、ゴッドマザー)にもなっています。
また、スカルベク家の長男フレデリックは、ショパンが生まれた時彼の名親になったりして、両家はその後も良き友人同士として交際しており、この献呈には、そう言った、ショパン家からスカルベク家への恩返しの意味も含まれていた事でしょう。


【追記】
最新のナショナル・エディション(エキエル版)による『ポロネーズ遺作集』では、この曲の作曲年を「1817年の後半」と推定しており、一方《ポロネーズ 第12番 変ロ長調》の方を「1817年の前半」としています。したがって《第12番》を第1曲目に掲載し、《第11番》は第2曲目に掲載されています。


ちなみに私は、謎とされているショパンの生年月日に関しては、「1809年3月1日」説を採っております(※その根拠はこちらで)。
なので、本稿ではそれに則ってショパンの年齢を数えています。


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